二酸化炭素地球温暖化というエセ科学は人類を滅ぼす(8)


立命館大学古気候研究センター長  中川毅氏作成

過去の地球の空気を閉じ込めているものは他にもあります。南極の氷です。上のデータは南極の氷に含まれる酸素と水素の同位体比から復元した、過去80万年の気候変動です。

80万年前は、日常の感覚ではまだ「大昔」ですが、地質学的には「最近」と表現されることが多い時代です。このスケールで見ると、現代は温暖であると言えます。しかし500万年や5億年のスケールで見れば寒冷なのです。80万年のスケールでは現代と同等あるいはそれより暖かい時代は、全体の中の1割ほどしかありません。残りの9割はすべて「氷期」です。これは重要な認識なのであえて強調しますが、数十万年のスケールで見た場合、「正常」な状態とは氷期のことであり、氷期と氷期に挟まれた温暖な時代を、地質学の用語で「間氷期」と呼びます。現代が「間氷期」のひとつであるとするなら、温暖で暮らしやすい今の気候は、次の氷期が訪れるまでの一時的な状態に過ぎないことになります。本当にそうなのでしょうか。図をよく見ると、氷期と温暖な時代にはある種のリズムがあることに気づきます。最近のおよそ1万年間は温暖な時代だが、そのひとつ前の温暖期はおよそ10万年前、もうひとつ前の温暖期は10万年前頃でした。同様のピークは20万年、30万年、40万年前頃にも認められる。つまり温暖な時代は、驚くほど等間隔に、10万年ほどの時間をおいてくり返している。このような美しい周期を産み出すメカニズムは、物理学的にシンプルなものである必要がある事は明らかです。

現在もっとも広く受け入れられているのは、地球の公転軌道に原因を求める説です。ケプラーの法則によれば、公転する天体は楕円形の軌道を描きます。ハレー巷星などは極端な例で分かりやすいが、地球など通常の惑星の公転軌道も厳密には円ではなく、わずかに楕円形になっています。軌道が描くこの円形は、時代によって扇平になったり、反対に円に近づいたりするのです。

これによって、地球と太陽の平均的な距離が変化する。軌道が扇平な時代は温暖期になります。軌道が円に近づくと、地球に氷期が到来するのです。この長い時間スケールで見ると、公転軌道は宙に浮かんだ輪ゴムのように形を変えながら振動してい振動のサイクル、つまり扇平な軌道がいったん円くなまた扇平に戻るまでに要する時間がおよそ10万年なのです。これはミランコビッチの理論と呼ばれています。

もっともっと短いスケールで見てみましょう。

上のグラフはグリーンランドの氷から得られる酸素同位体から分かる温度変化です。数万年の単位では法則性が見出せない事が分かります。科学者達はこの不思議な現象に二重振り子理論を適合させようとしたりという努力をしています。つまり、振り子というのは物理学で最も重要な現象の一つで、摩擦や空気抵抗という要素を取り除いて理想化すれば、完全にコンピューター上で再現できます。ところが、振り子の重りの先にさらに糸と重りをつけたものは二重振り子といいますが、これは全くシュミレーション不能なのです。こういった現象をカオスといいます。数万年単位の地球の温度変化の原因については想像すらつかないのです。

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