ESD、SDGsの達成度を測る指標〜GDP(国民総生産)からGPI(本当の成長の指標)、GNH (国民総幸福)へ(5)

北欧の国々の舵取りがうまくいってるように見えるのはまず人口が少ないと言う要因が1つあります。「基準を合わせた」豊かさの比較を1人あたりのGDPで行ってみると、以下のようになります。

アメリカ合衆国  55,805ドル

日本       32,485ドル 

EU         31,968ドル

(以上2015年基準)

東京23区     76,900ドル

ノルウェー    75,389ドル

シンガポール   57,713ドル

デンマーク    56,631ドル

スウェーデン   52,925ドル

香港       46,080ドル

フィンランド   45,927ドル

北欧の国での福祉が充実しているのは、紛れもない事実です。医療費、年金、社会保障と、人々は安定した裕福な福祉の恩恵を確実に受けており、これが一見すると「暮らしやすい」ように見える理由の一つです。しかし一方で、その福祉を維持するための税率は北欧では圧倒的に高くなっています。日本の消費税に相当する標準税率は22%から25%と、何をするにも税金で飛んで行ってしまいます。また産業の脆弱さから公務員比率が高くなっており、大半の国で公務員比率が30%を超えています。公務員の無駄な仕事が叫ばれる日本の比率が9%程度である事を見ても、これがいかに異常な数値かがお分かり頂けるかと思います。一体どうしてこれで豊かな国が成り立つのか不思議に感じられるかも知れませんが、その秘密は油田や鉄鉱石などの資源にあります。つまり経済は完全に資源依存で成り立っているのであり、これはアラブの産油国と何ら異なるものではありません。

北欧の「豊かさ」とは、豊富な資源を背景に国民が高い税金を支払う事で全員が恩恵を受けましょう、そのような前提で成り立っているものです。国民がみな似たような水準で福祉を受けられる一方で、高水準の最低所得が国で定められているため製造業では国際的なコスト競争力が失われました。その結果残る仕事は研究開発を除けばドライバーやウエイターのような単純労働のみ。税率は高く、物価も高い。その代償として教育や医療が無料であると言う福祉が成り立っています。

確かに北欧は優れた国々が集まっていると言えるでしょうが、経済発展の理由は様々であり、高税金高福祉モデルは確かに優れた経済モデルではありますがそれだけでうまくいくとは限らない事が分かります。逆に国の経済がうまく回っている場合は高税金高福祉モデルは国民幸福度を高めると言えそうです。私は日本もベーシックインカムを導入するといいと思います。今、議論されている健康保険や年金や生活補助をベーシックインカムに置き換えると生活困窮者を追い込む事になりますのですが、それ+αで2万位から始めて、将来的には10万位まで出来るといいと思います。それにはAIの導入とAI導入によって生産効率が上がった工場からうまく徴税することが大切だと思います。AI導入によって効率化した分全て税金で持っていかれたらやる気も全く起きませんから、そんなことは絶対やっていけませんね。

コメント