ESD、SDGsの達成度を測る指標〜GDP(国民総生産)からGPI(本当の成長の指標)、GNH (国民総幸福)へ(14)

ブータンのGNH (国民総幸福)

GPIのほかに、もう 1つGDPに代わる指標があります。ブータンのGNHです GNHとはGross National Happiness (国民総幸福)の略。GNP (国民総生産)(Gross National Products)が「生産」で国の力や進歩を測る物差しなら、GNHは国民の「幸福」で国の進歩を測る指標です。「物質的な豊かさだけでなく精神的な豊かさも大事である」として、ブータンでは国民の幸せを増大させ、GNPやGDPではなく、GNHを国の開発の基本に据える方針をとってGNHには「公正な社会経済発展」「環境保全」「文化保存」う4本の柱があり、さらにこれを支える9つの分野として、「生活水準」「心理的·主観的幸福」「教育」「生態系と環境」「コミュニティの活力」

「良い統治」「健康」「バランスのよい生活時間活用」「文化の活力と多様性」「良い統治」を定めています。どれだけ人々が情緒的に満たされているか、人々がどんな時間の使い方を

しているか、コミュニティがどれだけ生き生きしているか こうしたことの価値は、GDPにはほとんど換算されず、実際にブータンもGDPを基準にすれば決して豊かな国とはいえません。しかし、ブータンでは国民の9割が「自分は幸せである」といっているそうです。日本で「自分は幸せだ」という人は、どれくらいいるでしょうか? 本当に豊かなのはどちらの国なのか、豊かさや成長の意味を考えてみる必要がありそうです。このブータンのGNHの考え方は、今、世界中から注目を集めています。日本でも、その影響を受けた企業や自治体が、社員や市民の幸せを考えて、それぞれ独自の指標をつくろうという動きがあります。向山塗料株式会社(本社:

山梨県甲府市)では、売上よりも社員の幸せや満足を第一に考える「GCH」(グロスカンパニーハピネス)を経営の基本とし、東京都荒川区では「GAH」(グロス荒川ハピネス) という指標を区政に取り入れようと動き始めています。このように経済成長至上主義の社会のあり方を問い直す動きが出てきています。経済成長を追求してきた結果、成長の限界にぶつかっていろいろな歪みが出てきている現在、「本当の幸せってなんだろう?」「私たちは何のために生きているんだろう?」といった本当に大事なことを立ち止まって考えることがますます大切になってきています。

第二次世界大戦とともに作られた世界の歪みを是正することが何よりも大切ですが、しかし、それとともにこのような発想の転換が非常に重要です。

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