総力特集 SDGsとESDをうまく繋げるためのESD理解〜ESDのもう一つの側面、社会教育(6)

しかし反面では、指定管理者制度などへの民間活力の参入障壁の撤廃というねらいもありました2003年に「官から民へ」と小さな政府への転換を進めた小泉政権は「地方自治法」を改正し、民間企業、財団法人、NPO

法人、市民グループなどの諸団体が公の施設の包括的な管理·運営を代行できるようにしました。これが指定管理者制度です。地域住民に身近な公共施設を民間活力の導入によって活性化させ、より使いやすくすることが目的でした。指定管理着者制度か導入されることにより、施設運営に創意工夫をこらして地域住民の施設利用を促進し、地域の活性化に大きな貢献をしている例も見られます。

しかし全国の自治体における指定管理者の例をみると、実質的には施設維持運営費の抑制による経費削減という側面が大きいことも指摘されています。指定管理が導入される際の最大の目的が、人件費の抑制だからです。主事や司書など公務員として雇用されていた専門職員が嘱託や非常勤などの非正規雇用に置き換えられたことで雇用自体が縮小しています。

秋田県湯沢市岩崎地区にある公民館「ふるさとふれあいセンター」では、地域住民がNPOを組織し、指定管理者となることで、住民が使いやすい身近な「たまり場」として、主体的な運営がされています。これは成功例と言えるでしょう。

さらに生涯学習政策の一般行政化も進められています。つまり社会教育法に基づいて設置されている公民館を、生涯学習センターなどへ名称変更(および公民館条例から生涯学習センター条例への条例改正)することにより非公民館化され、教育委員会の管轄から 、一般行政に移管されるのです。また地方自治体によっては教育庁の社会教育課が生涯学習課に改組され、図書館や博物館などの一部業務を除いて丸ごと 「まちづくり課」などの首長部局に移管されているところもあります。

わたし的にはこの流れは結構しっくりきています。教育委員会によって押し付けられるのではなく、より住民サイドの要望により、住民の自主性によって生涯教育が行われるのが望ましいでしょう。また、こうした流れに伴って生涯教育と言う言葉も生涯学習と言う言葉に転換されました。生涯教育よりも生涯学習の方が明らかに自主性が重んじられていてすばらしいと思います。

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