総力特集 SDGsとESDをうまく繋げるためのESD理解〜ESDのもう一つの側面、社会教育(3)

「生涯教育」の思想は、1965年ユネスコ成人教育推進国際委員会においてラングランが提起した考えでした。私は大学在学中に障害教育について学び、非常に感銘を受けました。私に生涯教育について教えてくださった方は「学びというのは何か目的があって学ぶのではなく、学ぶこと自体が喜びである。そしてその喜びは生涯にわたって継続されるべきである。」と話してくださったからです。

ラングランが最初に提案した生涯学習は私が学んだものとは違っていました。ラングランは、科学技術の進歩や社会構造の変化、余暇の増大などめまぐるしく変化する時代に、社会への適応とそのための継続的な知識の更新の必要性を指摘し、青少年の学齢期における「学校」を中心とした正規の教育体(Formal Education)を問い直し、その修了後も継続して多様な教育機会を保障 する成人教育の意義を重視しました。

さらに人の誕生からその生涯にわたる年齢や発達段階に応じた学習機会と社会のあらゆる場面における多様な教育機会とを統合する永続的な学習システムを構想していました。つまり旧来型の学校教育システムだけでなく、人生の各時期において学校外のさまざまな機会において学び続けることができるように、人間の成長発達に即した過去から未来に伸びる垂直的な学習環境と 一人ひとりの必要に応じた学習ネットワークによる水平的な学習環境が相互に有機的につながりとして統合された障害教育システムの構築を提言するものでした。

これは実に素晴らしい。初等教育の義務化によって、人類が新しいステージに立ったように、この障害教育の概念は人類をさらなる新しいステージへ導くものです。

こうして人類が物欲から解放され、知識や文化、コミュニケーションによって心からの幸福を感じられるようになれば、それは世界平和に大いに役立つことでしょう。ただそれだけで世界平和を確立することは絶対にできないでしょうが。

あまり多くの方はご存じではありませんが、現実的に国連と言うのは基本第二次世界大戦の戦勝国のための機関です。その証拠として敗戦国のための差別条項がいまだに残っています。さらに言えばアメリカが圧倒的に出資しているため事実上アメリカの出先機関となっています。完全にそうならないのは常任理事国が拒否権を持っているからで、しかしそれゆえに、常任理事国の中に自由主義陣営と社会主義陣営があるために、大事な決定は何一つできない機関となっています。

国連と言うのはそれだけのものです。ただ、大事な事は国連に参加している人々の中に国家の権益のみを追求する人がいるのと同様に、比率的にはわずかであっても良心を持った人がいるということです。

ラングランやこれから紹介するジェルピなどは良心に溢れた人々と言えると思います。国連の存在は無駄ではないと言う事ですね。ただそろそろ、第二次世界大戦の呪いから解放されて、新しい機関と生まれ変わっても良いことではないでしょうか?

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