SDGs12番 作る責任、使う責任〜食品廃棄ロスとどう戦えばいいのか?(4)

仕入れ値はメーカーの利益に直結しています。シミュレーションによれば、メーカー販売数の波は出てきますが、割引する訳ではないのでにはそんなにダメージはない事がわかります。ところがAスーパー(小売店)は廃棄すれば仕入れのたびに20000円出ていた利益が激減し、時には赤字になる事が分かります。ポンカレーだけではなく、対象商品を広げるほどダメージは大きくなり、倒産する事が予測されます。

このことから廃棄品スーパーというのは安易に導入出来るものではないと言う事が分かります。まず、最初は国から地方自治体主導になるでしょう。廃棄品スーパー立ち上げのプロジェクトチームが必要になり、その中には経済学者が必要になるでしょう。手順としては小規模な実証実験から始めて、徐々に規模を大きくしていく必要があります。

法制化はずっと後の話になるでしょう。小売店と廃棄品スーパーを共存させるための方法が考えられます。

①廃棄品は無料提供ではなく、3分の1くらいの価格で買い取る。販売時は定価の半額。

②廃棄品スーパーを利用できる人を低所得者層に限定する。

貧困の解決は大きく2つ方法があって一つは富の再配分であり、一つは生産効率の向上です。これからAIの導入により、労働生産性が上がるのは間違いありませんが、労働生産性が上がっても賃金が上がらなければ意味がありません。つまり、貧困の解決と言うのは究極的には利益の再分配以外の何物でもないのです。しかし現実は、 富裕層と中間層と貧困層がいて、世の中は富裕層が動かしているので決してそうはならないところに問題があります。

廃棄品スーパーも利用できる人を低所得者層に限定する事により、富の再配分機能に加えて食品ロスを減らす機能を持たせる事が出来ます。

さらに廃棄品スーパーに食品の分別や飼料化の機能をつけてやればさらに廃棄ロスは減ります。確かにフランスやデンマーク、スペインの取り組みは素晴らしいかもしれないし、貧困家庭対策は待ったなしです。

しかし、いきなり制度を大きく変えるのではなくて、今ある制度にSDGsをしかもしっかり実証実験を重ねながら、導入していく事が必要だと思います。SDGsは競争ではありません。自然との融和を重んじてきた日本式SDGsを開発する事が重要だと思います。

最後に日本初のSDGsの取り組みをご紹介します。廃棄品スーパーより、こちらの方が現実的かもしれません。

TABETE(タベテ)

飲食店・小売店で発生した余剰食品とユーザーとマッチングし、最後まで売りきる・食べきることを応援するプラットフォームサービスです。店舗側は任意の価格と引取期限を設けて、本来廃棄される予定だった食品の情報を簡単に掲載・販売できます。ユーザー側は近くのお店からの情報を探し、そのお店で出ている余剰食品をWeb決済で簡単に購入することが可能。引き取り期限までに店舗に行けば、食事を受け取ることができるというしくみです。

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