SDGs12番 作る責任、使う責任〜食品廃棄ロスとどう戦えばいいのか?(3)

例えばポンカレーというカレールーの会社があるとします。ポンカレーの定価は300円とします。話がややこしくなるので卸会社の事は考えず直接取引とします。ポンカレーの卸価格は250円です。おポンカレーの賞味期限は3週間とします。日本の商習慣に3分の1ルールというのがあります。ポンカレーは製造したら、賞味期限の3分の1である1週間以内に納品しないといけません。納品されたらAスーパーはすぐに陳列します。ところが、賞味期限の3分の1である1週間つまり、製造されてから2週間したら廃棄されます。これは消費者が購入した時にまだ賞味期限の3分の1、この場合1週間がまだ残るようにという配慮です。実に素晴らしいシステムでここまで食品衛生が行き届いた国はそうは無いでしょう。

ここで今まで廃棄していたたポンカレーをもし廃棄品専用スーパーで半値で販売したら何が起こるのかと言う事を考えなければなりません。

考えやすくするためにAスーパーはポンカレーを1000個仕入れたことにしましょう。100個売れ残りました。

Aスーパーはポンカレーを定価通り300円で販売しました。

仕入れ値  250×1000=250000

売り上げ  300×900=270000

荒利益      売り上げ-仕入れ値=20000

めでたしめでたしです。次回の仕入れ費用250000円も確保して、利益も20000円上がりました。これが基本的な商売のモデルです。問題は100個のポンカレーを廃棄しなければならないという事です。

Aスーパーと同じ町内に廃棄品スーパーが出来ました。法律が整備されてスーパーは全て廃棄品を無料で廃棄品スーパーに譲渡しないといけなくなりました。そこでエスパは売れ残りのポンカレー100個を廃棄品スーパーに譲渡しました。廃棄品スーパーでは譲渡されたポンカレーを定価の半値である150円で販売し、人件費に使えるようにしました。

Aスーパーは前回と同じようにポンカレーを1000個仕入れました。前回は900個売れましたが、今回はお客さんが廃棄品スーパーに流れてしまい800個しか売れませんでした。今回は廃棄品スーパーに200個譲渡しました。単純化してこの地域では常に900個のポンカレーの需要があると考えます。

仕入れ値  250×1000=250000

売り上げ  300×800=240000

荒利益      売り上げ-仕入れ値=-10000

なんと一気に赤字化しました。次回の仕入れ費用250000円も確保できませんでした。見込んでいた20000円の利益もありません。そこで次回は仕入れ金を220000円に設定しました。この仕入れ額はスーパーの利益20000円を減らさないためです。この時はさらにお客が廃棄品スーパーに流れました。

仕入れ値  250×880=220000

売り上げ  300×700=210000

荒利益      売り上げ-仕入れ値=10000

今回は利益を確保できました。ところが仕入れが減ったという事はメーカーの売り上げが減ったという事です。具体的には250000円から220000円へ30000円の売り上げ減少です。廃棄品スーパーには売れ残りの180個を譲渡しました。

仕入れ値  250×840=210000

売り上げ  300×720=216000

荒利益      売り上げ-仕入れ値=6000

粗利益は60000円まで減少。メーカーの売り上げも216000円まで減少しました。今回は廃棄品スーパーに120個個譲渡しました。

その次の取引

仕入れ値  250×824=206000

売り上げ  300×780=234000

荒利益      売り上げ-仕入れ値=18000

譲渡         44個

驚いた事にスーパーの売り上げは上がってきました。このように取引を繰り返したとしてシミュレーションしてやります。

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