SDGsはトータルデザインの考え方を導入しないと失敗する。(4)

いろんな写真を見るが亀の鼻にストローが引っかかっていたり、砂浜のゴミの中に不自然にプラスチックストローが混ざっていたりする。私は作為的な物を感じて仕方がない。プラスチックストローを紙ストローに置き換えるという試みは、現在のビニール包装文化を根底から覆すとと言う試みの序段階であるように感じる。今からトータルデザインで紙ストローを評価するが、結論から先に言ってしまうと紙ストローの環境負荷は極めて小さい。しかしプラスチックストローの環境負荷も極めて小さいので、私に言わせればどっちもどっちなのである。しかしこれが例えば、今ビニール包装されているもの、例えば菓子パン類やビニールパックの類が紙に置き換わるとなると話は全く違ってくる。紙は木材から作られているのだから、紙の使用は皆さんご存知の通り環境負荷が大きいのである。何でもかんでも考え何も考えずにビニールを紙に置き換えれば環境に良いのだと言う風潮は非常に危険だ。木は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出する私たちの大事なパートナーであると言う基本認識を忘れてはならない。

私はこの件に関しては石油利権の絡む政治的な匂いがプンプンすると思っている。しかしそれは置いておいてSDGs的な観点から、プラスチックストローの紙ストローへの置き換えについてトータルデザインで評価してみる。

ちなみに紙ストローはプラスチックストローに比べてコストは三〜四倍だ。ここでは一般的な紙ストローで評価する。

業務用紙ストロー白210mm 500本入 紙ストロー 袋入   800 g

500本で800gという事はA4 200枚に相当する。一本の木から13000枚のA4用紙が作れる事から単純計算すると

500本 : 200枚=X本:13000枚

1本の木から32500本の紙ストローが作れる事になる。

飲食業界では、 ファミリーレストランやファーストフード等を中心に、 プラスチック製ストローの使用廃止の動きがある。大手飲食チェーン店でも1年間に使用するストローの量は1万本から3万本と言うことなので、木1本で作れることになる。

紙ストローでもう一つ私が心配だったのは紙ストローに使われる撥水技術である。これに環境負荷が高い物が使われれば元も子もない。しかしその心配は無いようだ。

例えば日本の製紙外車の技術でストロー用原紙と言うものができており、湿潤強度が高く、水にぬれても破れにくいプラスチック代替のペーパーストロー用原紙で、トレーや容器でも使用可能だという。

他にも大手製紙メーカー日本製紙ではなんと木材を原料に酸素や水などの透過を防ぐ機能を紙に持たせたシールドプラスという製品を作った。シールドプラスは木質素材に製紙用の水系塗工技術を活用して、バリアコーティング層を設けることで、酸素と水の透過を防ぐことに成功した。各種のバリアフィルムと同等のバリア性を持つ。食品の包装容器に用いると内容物の香りを保ち、外からのにおいの侵入を防ぐことができる。シールドプラスは再生可能なため、プラスチックフィルムからの置き換えによってCO₂の排出量を34%削減できる。さらに生分解性があるため、廃プラスチックのような海洋汚染を引き起こすことがないという。

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