太陽光発電は本当に環境に優しいのか(3)

今、1kwhの電気代は20円くらいだ。電力会社は電気の仕入れ値に、配電設備の減価償却費、人件費を載せないといけないから、本当の適正な買取価格は1kwh10円という所だろうという。この価格にならないと本当に環境に貢献しているとは言えない。

こういう見地でもう一度太陽光発電を再評価してみよう。計算しやすくするために家庭用太陽光発電を基準にする。

2019年太陽光発電の設置費用 相場価格はだいたい5kwhで154万円。1日8時間発電出来る物とし、発電効率は30年で8割まで低下する。売電価格は1kwh10円とし、廃棄費用を設置費用の半額に設定し、初期費用として算定する。メンテナンス費用を年額3万5千円とする。

これで利益を計算すると

何と大変な事が発覚する。黒字になるのは何と23年後。トータル出見込める利益は50万程度だ。失礼ながらこんな無謀な事業プランを見た事がない。我々は国が見切り発車で始めた壮大な社会実験に付き合わされている事を知らなければならない。

この現実を打破する方法がない訳ではない。一つの方法はドイツのように電気代を2倍にする事だ。電気会社が欲をかかずに電気の増額分を全て発電者に支払ったとすると

あっと言う間に高収益事業に転換する。ただし、日本の多くの中小企業の倒産というおまけつきだが。

もう一つ解決作がある。もし、太陽光発電の発電効率が今の1.5倍になったら

まあまあの事業計画になる。

我々が重く受け止めないといけないのは

①現時点では太陽光発電は夢のエネルギーではないという事だ。ただ、今のペースで開発が進めば発電効率が1.5倍になる日は来るだろう。ただ、そもそも、結晶シリコン太陽電池はバンドギャップ(電子が存在できない領域全般)の関係で、エネルギー発電効率(変換効率)の上限が29%と言われている。なんらかの技術的ブレイクスルーが必要だろうから、あと10年は覚悟した方がいいという事だ。

②今の電気代は安すぎる。これは火力発電や原子力発電などの環境破壊の代価を全部、地球に被せて、我々が支払っていないからである。

だからと言って今すぐ火力発電を全廃して、全て太陽光発電にしたら、それこそ日本は滅びる事は今までの議論で分かってもらえるだろう。

我々は全世界と協調して環境へのダメージを最小に抑えながら、太陽光発電の発電効率をあげ、リサイクルを事業化し、さらに風力発電の発電効率も上げて、電気代を調整しながら、ある時点から急激に太陽光発電、風力発電の割合を急増させるというまさに針穴に糸を通すような舵取りをしなければならない。さもなくば、地球人類に未来はない。

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