太陽光発電は本当に環境に優しいのか(2)

それだけではない。太陽光発電の耐用年数を30年と考えた時に、耐用年数を超えた太陽光パネルを廃棄しなければならない。しかし、現段階では太陽光パネルの適切な処分技術はようやく確立したばかりであり、事業化のめどは立っておらず、将来的には全く環境負荷のない方法でのリサイクルが求められる可能性が高い。

産業用メガソーラーの固定価格買取が切れ始める2030年台半ばから2040年台には、一気に廃棄物が増えると予想されている。環境省の予測によれば、2014年に年間2400トンだった廃棄パネルの量が、ピークを迎えるとされる2040年には、なんと330倍の80万トンにも膨れ上がるとされている。このリサイクルにいったいどれだけの費用がかかるのか想像もつかない。

今、北九州市に太陽光パネルのリサイクル工場がある。太陽光パネルは、セル(発電する太陽電池の部分)を真ん中にして、表面をガラス、裏面をバックシートと呼ばれる樹脂などでサンドイッチして組み立てられている。最後にそれらをアルミなどの枠をはめて固定されているので、解体する場合はその逆をやる、ということになる。

解体作業では、まずアルミの枠を外し、次にバックシートを除去する。廃棄物の多くの部分はこのバックシートになる。

さらにガラスとセルを剥がすために、加熱、燃焼処理を行う。この工程が最も難易度が高く、パネルによって必要な温度や時間が変わってくる。北九州市の設備では、試行錯誤の末、ほとんどの種類のセルをガラスからきれいに剥がすことができるようになった。現在では、総合的にアルミやガラス、セルなど、パネルを構成する95%の資源をリサイクルすることが可能となっている。

セルには単結晶や多結晶など、さまざまな種類があり、どんなタイプのセルでも対応できる装置というのは世界でもなかったが、北九州エコタウンでは、ほとんどすべての種類をリサイクルする方法を確立できた。

しかし、技術が確立したという事とそれが採算ののるというのは全く別問題である。様々な作業の手間暇、そしてセルを再融解する莫大な電力を考えれば、あくまで予想に過ぎないが太陽電池をリサイクルする費用は購入価格を下まわる事はないだろう。

今までは太陽光発電で発電した電気を売電すると非常に高価で買い取ってくれていた。2009年で1kwhの買取価格はなんと48円。これが2019年まで固定価格で買取というシステムでこの事参入した業社は暴利をむさぼっている。これが2011年から42円と低下し始め、2019年現在は24円である。元々、この仕組みは電力会社が損をする仕組みで国が太陽光発電普及のために定めたものである。この高価買取のマジックに全国民が騙されている。

本当は電力会社が損をする事などあってはならない。これはビジネスの法則に反している。今、やっている事はスーパーがトマト農家を育てるためにトマト1個を300円で買って、150円で売っているようなものである。こんなビジネスモデルは早晩行き詰まる。

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